DNAにアゾベンゼンという“光スイッチ”を化学的に組み込んだ光応答性DNAの合成が可能となりました。これを用いることで二重鎖の形成
と解離を光照射のみで効率良くコントロールし、遺伝子発現に深く関わる酵素反応の光制御が実現します。
国内在庫をいたしておりますので、短期間での納品が可能です。
366nmの光照射により、相補鎖のT塩基、C塩基と共有結合で架橋されます。
また、312nmの光照射により,架橋の開裂が可能となりますので、 可逆的にDNAをコントロールすることが可能となります。
DNAにアゾベンゼンという“光スイッチ”を化学的に組み込んだ光応答性DNAの合成が可能となりました。
これを用いることで二重鎖の形成と解離を光照射のみで効率良くコントロールし、 遺伝子発現に深く関わる酵素反応の光制御が実現します。
trans体: cis体: | スタッキング相互作用による二重鎖の安定化 立体障害による二重鎖の不安定化 |
二重鎖形成と解離のOn-Off光スイッチングを実現 |
RNase H による RNA 切断の光制御を実現 |
アゾベンゼンをプロモーター部位に直接導入し、
T7-RNAポリメラーゼによる転写反応のスイッチングを目指す。
全体像
酵素が強く結合している部位
T7-RNAポリメラーゼとプロモーターの媒体
(T.A Steitz et al., Nature 1999. 399. 80-83: PDB ID:1CEZ)
アゾベンゼン一分子だけでは光制御効率が低いが、特定の領域に二分子導入することで、
転写反応のOn-Offスイッチングを実現
日本国特許登録番号 | :4940311 |
米国移行出願番号 | :12/743,324 |
カナダ移行出願番号 | :2,706,222 |
欧州移行出願番号 | :08851080.5 |
発明の名称 | :光クロスリンク能を有する光応答性人工ヌクレオチド |
本品は、JST(およびJAIST北陸先端科学技術大学)からのライセンスを受け、製造・販売しております。
日本(北陸先端科学技術大学 藤本教授)にて開発されました高速光架橋型人工核酸"CNVK"の受託挿入を開始致しました。
CNVKをオリゴヌクレオシドに組み込んだ場合、366nmの光照射により、相補鎖のチミン塩基、シトシン塩基と共有結合での架橋が誘導されます。相補部位においてピリミジンとプリンを識別し、 プリン塩基とは架橋反応しないことが実証されています。
一度架橋された二本鎖のUV融解温度は、照射前に対して約30℃上昇する 結果が得られております。
また、312nmの光照射により,3分間で架橋の開裂が可能となりますので、 可逆的にDNAをコントロールすることが可能となります。また、どちらの波長も重大なDNA損傷を引き起こす可能性は低く、さらに周囲の配列の影響について、架橋部位の両側の影響はほとんどありません。
Ref. Y.Yoshimura,T.Ohtake,H.Okada,and K.Fujimoto,ChemBioChem,2009,10,1473-6
CNVKが二本鎖DNAのdC塩基と架橋した際、90℃で3.5h加熱することにより、相補鎖のシトシン塩基の 脱アミノ化反応を誘導し 、ウラシルに変換します。さらに、312nmの光照射を行うと、dCはdUに変換されたまま、架橋が開裂されます。
この変換はCNVKと対になったdC塩基にのみ行われ、近接したdC塩基には影響致しません。
国内合成は、グループ会社のつくばオリゴサービス株式会社にて請け賜ります。
製品のご注文およびお問い合わせは、下記までご連絡ください。
日本テクノサービス株式会社
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TEL 029-886-6811 / FAX 029-870-0210
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